大好きなワンちゃんが寝ている姿はとても可愛く、癒されるものです。
しかし、夢を見て寝言を言っているのか急に唸りだしたり、足を激しく動かしたりするなど、睡眠中の行動に疑問や不安を覚えたことがある方もいらっしゃることと思います。
そこで今回は、犬の夢や寝言など睡眠中の不思議な行動についてご紹介します。
まずは、犬と人間の睡眠のサイクルを比べてみましょう。一般的に、眠りの種類にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つに分けられています。
レム睡眠とは体は寝ているが脳が起きている状態のことで、この時によく夢を見るとされています。逆にノンレム睡眠とは脳が休息し深い眠りに入っている状態のことで、この時は夢を見ないとされています。
人間はこのレム・ノンレム睡眠を繰り返しながら眠っていますが、これは犬にも当てはまるのでしょうか?
実は、人間のサイクルとは異なりますが、犬もレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しているそうです。
ただし、夜に長時間まとめて寝る人間はおよそ90分間隔でレム・ノンレム睡眠を繰り返すといわれていますが、犬の睡眠サイクルについてはまだ明らかになってはいません。
また、人間と違って短時間の睡眠を複数回とる犬の睡眠時間は、合計で1日12~18時間ほどだそうです。その睡眠の多くは眠りの浅いレム睡眠だと考えられており、これは敵にすぐ反応しなくてはならない野生の名残によるものだといわれています。
「キャンキャン」、「クゥ~ン」など、犬の寝言はさまざまです。尻尾をふったり、目や耳がピクピク動いたり、走り回るかのように足をバタバタ動かすこともあります。
このような姿を見ると、犬も何か夢を見ているのかな?と思いますが、実はこれもまだ解明されていません。
しかし、犬もレム・ノンレム睡眠を繰り返していることは分かっているので、人間のように睡眠時に夢を見ている可能性はあります。
また、人間は睡眠中に体を休ませるだけでなく、脳内で記憶や感情の整理が行われているそうです。
犬の睡眠でも同じことが行われているとしたら、その整理中に夢を見て寝言を言ったり、体を動かしているのかもと考えるのは不思議ではありませんね。
そのため、愛犬の寝言や寝相を心配される飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、基本的には起こさずにそっと見守るだけで問題ないことがほとんどです。
睡眠中のただの寝言や寝相と思いきや、犬が苦しそうだったり興奮している場合は注意してください。
特に動きが激しすぎる、何度も繰り返す、以前より動きの激しさが増しているなどの寝相は、なんらかの病気のサインである可能性があります。
不安に感じたら睡眠中の様子を録画したり、経過が分かるように日記をつけたりして、早めに動物病院へ相談に行きましょう。
また、「いびき」の場合も注意が必要です。人と同じように、犬のいびきも喉や器官、鼻などの病気が疑われます。
なかでも、パグやシーズーといった短頭種はいびきをかきやすいといわれますが、特に大きな音でいびきをかいているようならば気を付けてあげてください。
そのほかにも環境が落ち着かない、なんらかの病気による痛みや痒みなど、睡眠トラブルの原因は一つではありません。
病気の早期発見のためにも、睡眠中の観察を日頃から欠かさないようにしましょう。
犬の夢や寝言など睡眠中の不思議な行動についてご紹介しました。
人間と同じように犬にとっても睡眠はとても大切なもの。まずは安心してゆっくり休める睡眠環境を作ってあげましょう。
そして、普段から愛犬の睡眠を観察しておき、万が一いつもと違う様子が見られる場合は早めに病院へ相談するよう心がけてくださいね。