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知る・学ぶ 2021-12-17

元気で健康なハムスターをお迎えしよう! ペットショップで確認すべきポイント

ペットショップで販売されているさまざまな種類のハムスターの中から、新たな家族としてお迎えする子を決める前にまずはなるべく元気で健康な個体を選びたいものですが、実際に目にしていきなり健康状態が良いハムスターを見分けるのは難しいかもしれません。

しかし、ハムスターを一度よく見てみて、皮膚の状態や目や耳などをチェックしてみるとその子の健康状態が分かることがありますので、まずは店員さんと一緒に確認してみましょう。ハムスターのなかにはパッと見ただけでは分からない、思わぬストレスを抱えているのが分かることも。

そこで今回は、ペットショップでハムスターを購入する際に、元気で健康な子を選ぶポイントについてご紹介します。

まずは安心して購入できるペットショップ選びが大事

元気で健康なハムスターをお迎えするには、販売しているペットショップの安全性をチェックする必要があります。

まず、お店やケージの環境が清潔に保たれているか確認しましょう。ケージが汚れていて店内のニオイも特にひどい場合は、そのお店での購入はやめた方が無難です。衛生管理ができていない店で販売されている動物は、すでに病気にかかっている可能性があります。
ペットショップは生き物を扱うお店なので、掃除や消毒をしっかり行う必要があるにもかかわらず基本的なポイントを満たせていない時点ですでにNGと考えましょう。

また、ペットショップは、動物が飼い主の手に渡るまで健康管理を行う義務があります。ハムスターの場合は栄養豊富なエサとして「ペレット」を与えているかも確認しましょう。ペレットは木の実や種を粉末状にした固めたエサであり、ハムスターに必要な栄養素が含まれた主食です。
ハムスターはペレットを与えないと十分な栄養が摂れないので、エサ入れを見て何を食べさせているかもチェックしましょう。
さらにハムスターをオスとメスでケージを分けているかも重要です。一緒に飼育していると妊娠することもあり、知らずに購入して赤ちゃんを産んでしまうこともあります。きちんと分けて飼育しているペットショップで購入しましょう。

そして、ペットショップのハムスターやほかの動物の飼育環境はもちろんですが、来店した際の接客態度は基本中の基本として、購入後も飼育で分からないことや困ったことがあったら気軽にアドバイスを聞きやすいかどうか、アフターケアなどサポート体制が充実しているかどうかについてもしっかり確認しておきましょう。

元気で健康なハムスターを見分けるポイントをおさえておこう!

それでは実際に健康なハムスターをお迎えするためには、ハムスターのどこをチェックすれば良いのでしょうか?
ペットショップでは基本的に同じ種類・性別のハムスターは同じケースに数匹で入っていることが多いので、以下のポイントを参考に比べてみましょう。また、一匹のハムスターが何らかの病気になっている場合は他の個体も具合が悪くなっていることがありますので注意が必要です。

毛並みや皮膚の様子

ハムスターの毛並みがボサボサとしていないかチェックしましょう。個体差によっても変わりますが、本来とてもきれい好きなハムスターは何らかの体調不良や病気の疑いのある健康状態の良くない個体になると毛づくろいをしなくなることが多いため、毛並みが悪くなります。
そして毛並みを確認する時に、皮膚の状態も見ましょう。脱毛症や赤くかぶれている場合は皮膚病の可能性があります。
また、ストレスが原因となって毛並みや皮膚に影響が出ていることがありますが、家に連れて帰ると治ることがある一方、逆に飼育し始めてから影響が出ることがないように気をつけて下さい。
そして、ケガがないかもチェックしましょう。ハムスター同士でケンカをしたり、爪が伸びていて自分で引っ掻いたりして傷ができている場合は、飼育や健康管理が十分できていないと考えられます。

目、耳、鼻、歯などをチェック

ハムスターの目はしっかり開いているか確認しましょう。昼間の時間帯のハムスターは眠たい目をしていることが多いですが、特に目ヤニや涙が出ている場合は「結膜炎」など目の病気の可能性があります。
耳は健康だと常にピンと立っていますが、倒れている場合は病気を抱えて弱っていることがあります。
歯は、上下4本の前歯が伸び続けますが、4本の長さに違いはないか、欠けていないかを確認しましょう。歯に異常があるままにしておくと、口の中を傷つけたり食事ができなくなったりして、早く亡くなってしまう恐れがあります。
鼻水が出ていないかも確認しましょう。鼻水は風邪や鼻炎にかかっている可能性が高いです。

お尻まわりの状態

ハムスターのお尻を見て周りが濡れていたり汚れていたりしていないかチェックしましょう。汚れている場合は、下痢をしている可能性があります。原因が細菌や寄生虫の場合は、同じケージで飼育しているハムスターにも感染している可能性があるので注意が必要です。
念のため、お尻だけでなくお腹の体毛などもウンチやオシッコなどで変色していないかよく見ておきましょう。ハムスターの下痢は命にもかかわるためペットとしてお迎えしても残念ながら長生きできない可能性があります。

元気に動き回っているか

健康的なハムスターであれば、ケージ内を元気よく走り回ったり、店員さんの手の中で暴れたりするのが正常な反応です。歩き方がおかしいなど何らかの異常が見られる場合は怪我や病気の可能性もあるのでよく確認しましょう。

太りすぎ・やせすぎていないか

ハムスターは少し見ただけでは体型を見極めるのが難しい動物ですが、他の個体と比べてみて太りすぎ・やせすぎていないかチェックしてみましょう。
明らかに太りすぎであれば何らかのストレスを抱えている可能性があり、やせすぎている場合は病気に弱い・臆病な子である可能性があります。

元気で可愛いハムスターと楽しい生活を!

元気で可愛いハムスターと楽しい生活を!
元気で健康なハムスターと出会うためには、信頼できるペットショップを見極め、体に異常がないかチェックしてお店の方と相談しながら慎重に選ぶことが大切です。特にハムスターを飼うのが初めてということであれば、いくつかお店を回ってみるとよいでしょう。
ハムスターは夜行性なので、基本的に昼間は寝ています。そのため健康な子はもちろん、どの子がなつきやすくて性格が温厚で飼いやすいのか見分けるためにも、ペットショップに行く時はハムスターが活発に動き始める夕方以降に行くことをおすすめします。ただし、閉店間際は避けてじっくりと時間をかけて選んでみてくださいね。

「この子だ!」と感じたハムスターに出会えたら、急いで購入せずにまずは触らせてもらいましょう。手に近づけたときに逃げたり噛んだりしてくる子は臆病でなつきにくい傾向があり、反対に手に乗ってきて元気に動き回っている子は落ち着いていてなつきやすい可能性があります。どちらに魅力を感じるかは人それぞれですが、連れて帰っても優しく見守るような気持ちで接してあげてください。

また、ペットショップを訪れて「色々なハムスターがいてどれも可愛くて選べない!」という方は、ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターが初心者でも比較的飼いやすい人気のハムスターなので、まずはこの2種類からお気に入りを探してみてはいかがでしょうか?

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知る・学ぶ 2021-11-29

「大きな水槽で飼うと金魚も大きく成長する」って本当?

ヒレを揺らすたびにキラッと光る金魚。その可憐な泳ぎは見る者を虜にする魅力があり、江戸時代には庶民でも飼えるペットとして爆発的な人気が起こりました。この金魚ブームが去った後も、現在に至るまで常に一定の人気を保っているのは周知の通り。金魚は一般家庭で飼えるペットの代表格です。

さて、そんな金魚ですが、成長するとどれくらいの大きさになるのか疑問に思ったことはないでしょうか?
お祭りの金魚すくいやペットショップで見かける金魚は体長約3㎝~5㎝程度と小型ですが、「水槽が大きければそれだけ金魚も大きく育つ」という話があります。これが本当なら、飼育環境によっては想像以上に大きく成長する可能性も考えられるのです!

そこで今回は、水槽の大きさと金魚の成長の関係、大きくなる金魚の種類や金魚を飼う上での注意点についてご紹介します。

金魚はどれくらい大きくなる?

金魚の先祖は突然変異したフナであり、約2000年前の中国で発見されたといわれています。つまり、フナは約30㎝に成長する魚なので、金魚もそのくらい大きくなる可能性があるということ。
体長20cm〜30cmの魚を近くで見ると想像以上に大きく感じるものですが、金魚がこのくらいのサイズになると鱗の輝きやヒレの長さも相まって非常に重量感のある見た目になるでしょう。身近な例では煮付けでお馴染みの金目鯛をイメージしてみるとわかりやすいかもしれませんね。

ただ、大きくなる可能性があるといっても品種によって異なります。
では、金魚のなかでも特に大きくなる傾向がある品種とはどのようなものなのでしょうか。

和金

お祭りの金魚すくいで見る朱色の小さい金魚。それが和金です。
「金魚といったら和金」と言っても過言ではないほど有名な品種であり、飼ったことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな和金は、飼育環境によっては大きくなる可能性が高い品種であり、実際30cmを優に超えているものも少なくありません。
お祭りで連れて来た金魚も、大切に育てると大きく成長するのです!

朱文金

朱文金は、和金と三色出目金、ヒブナをかけ合わせて作り出された品種です。
白や赤の体色に黒っぽいブチ柄が特徴で、長い尾ビレをゆったり揺らしながら泳ぐ、優雅で性格の穏やかな品種ですが、もともと大型の品種であるため成長すると30cm前後にまで大きくなります。

コメット

白と赤の体色、レースのような半透明の尾ビレが美しいコメットも大型の品種です。体型自体はほっそりしていますが、成長すると30cm以上になることがあります。
尾ビレの切れ込み(くの字部分)が深いと大きくなる可能性が高いので、購入する際の参考にしましょう。

オランダ獅子頭

中国原産のオランダ獅子頭は頭にコブがあり、体は膨らんでいるぽっちゃりしたかわいい大型品種です。
こちらも30cm前後にまで成長する可能性がありますが、もともとの体型がぽっちゃり型であるため大きくなるとかなり迫力のある姿に。
飼い主さんとしては少々戸惑ってしまうこともあるでしょう。しかし、ぷくぷくとした体は福を運んできそうで、なんだか得をした気分になれるかもしれません!

東錦

前述のオランダ獅子頭と三色出目金をかけ合わせた品種で、成長するとオランダ獅子頭と同じく30cm前後になる可能性があります。
見た目は朱文金と似ていますが、東錦には頭にコブがあるのでよく見ると区別できます。見た目を裏切らないおっとりした性格で、比較的体も強く、初心者の方にもおすすめの品種です。

丹頂

白い体色の体に赤いコブ付きの頭が印象的な丹頂。こちらも大きくなる品種ですが、上記の品種と比べると小さめで、成長後の体長は20cm前後。
それでも小さめの品種と比べると大きく、「想像以上に成長してびっくりした!」と驚く飼い主さんも少なくありません。

水槽のサイズによって金魚の大きさも変わる?

上記の大型品種はもともと大きく成長する素質がありますが、すべての個体が必ず大きくなるわけではありません。
そこで注目されるのが金魚の飼育環境です。冒頭でご紹介した「水槽が大きければそれだけ金魚も大きく育つ」という話は、飼育環境が金魚の成長にどれだけ影響を与えるかという論点につながりますが……

結論から言えば、金魚は飼育する水槽のサイズが大きいと、金魚も大きく成長しやすくなります。
というのも、金魚は飼育環境に合わせて成長する習性があるといわれており、水槽のサイズが大きいとそれに合わせて大きくなるからです。
また、のびのび泳ぎやすい環境はストレスがたまらず、餌から摂った栄養がしっかり体に回り、大きくなりやすいということもあるでしょう。
ですから、金魚を大きく成長させたい場合は稚魚の頃から大きな水槽で飼うことが大切です。
逆に、最初から小さいサイズの水槽で育てれば、大きくなる種類の金魚でもある程度は大きさを抑えられるでしょう。

しかし、強制的に成長を抑えることは金魚の健康に良くありません。
狭い環境にストレスを感じて食欲が落ちたり、運動不足になったりすると体調不良を招きやすくなります。また、もともと穏やかだった性格が攻撃的になることも。
長生きできる健やかな金魚を育てるなら、やはり適切な飼育環境を用意してあげることが一番です。
和金や朱文金、コメットなど大型品種を買う場合、水槽は幅60cm、最低でも45cm以上のサイズを検討しましょう。

成長後のサイズを事前に調べておくことが大切

成長後のサイズを事前に調べておくことが大切
マンションやアパートなど集合住宅にお住まいの方は、大きな水槽を設置できない場合が多いもの。大きくなる品種だと知らずに飼うと、成長するにつれて水槽のサイズが合わなくなる可能性があります。そして、金魚に大きなストレスを与えてしまい、かわいそうな思いをさせてしまいます。
したがって、金魚を飼育する際はどれくらい成長するか、事前に調べておくことが大切です。

あまり大きくならない品種には「らんちゅう」「水泡眼」「頂点眼」などフナの体型と離れている品種が挙げられます。これらの品種は比較的小さな水槽で飼えるので、広い飼育スペースが取れない場合にはおすすめです。高価格のものが多いですが、動作がゆっくりで愛らしい姿に癒されます。

ただし、コップやどんぶり皿に入れて飼うのはやめましょう。
狭いのでストレスになりますし、酸素ポンプやヒーターなどを設置できないので適切な飼育環境が作れません。
最近ではベタが「コップで飼える金魚」として注目を集めていますが、適切な飼育環境が与えられなければ短期間で命を落としてしまうことも……。

金魚のストレス管理も重要!

金魚を買うと、「1匹では寂しいかも」「いろんな金魚を眺めたい」と1つの水槽に何匹も泳がせたくなるかもしれません。しかし、それぞれがゆったり泳げるスペースを確保できる大きさの水槽を用意しないとストレスがたまってしまいます。前述のように成長すると30㎝にもなる大型品種であればなおさらでしょう。

大きな水槽を設置するスペースがない場合は、大きく成長しない種類を選んだり、飼育する金魚の数を抑えたりすることが大切です。

まとめ

水槽の大きさと金魚の成長の関係、大きくなる金魚の種類や金魚を飼う上での注意点についてご紹介しました。
昨今、金魚に限らず「予想外に大きくなった」との理由で飼育が難しいと感じる飼い主さんが増えていますが、よほどのことがない限り、お迎えする前にその動物についてしっかり調べていればこのような事態は避けられるものです。
どのような動物であっても、適切な飼育環境を用意できるかどうか、よく検討してからお迎えするようにしてくださいね。

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知る・学ぶ 2021-11-19

冬眠する動物の特徴とペットを冬眠させてはいけない理由について

気温が下がり、植物も枯れる冬。私たち人間にとって冬は健康を脅かす時期であり、冬をどう越すかは人類の長年の課題でした。
これは動物にとっても同じで、特に冷たい外の気温の影響を強く受けてしまう変温動物にとっては健康どころか命の危険が忍び寄る季節です。

そのため、一部の野生動物たちはこの時期だけ一時的に活動を休止します。これが「冬眠」であり、動物たちにとっては生き残るためのサバイバルスキルの一つ。しかし、逆にペットとして飼われている動物は「冬眠させてはいけない」といわれているのをご存知でしょうか?

そこで今回は、冬眠する動物の特徴や種類、ペットを冬眠させてはいけない理由についてご紹介します。

冬眠するのはどんな動物?

動物が体温を一定に保つためには大量のエネルギーを必要としますが、冬に食料が不足し、十分な栄養を摂取できなくなると熱を作り出せず活動できなくなってしまいます。そのため、冬眠せざるを得ないのです。
冬眠する動物は一般的に外の寒さの影響を受けて体温が下がる動物や、冬に食料を獲得することが難しい動物に多いという特徴があります。
では、具体的にどのような動物が冬眠するのでしょうか。

クマ

冬眠と聞くとクマを思い浮かべる方が多いかもしれません。
その通り、クマは冬眠する哺乳類としてよく知られています。冬眠する理由は「食料不足になるから」。クマは雑食ですが、どちらかというと植物を好んで食べる傾向にあるため、葉や木の実が枯れる冬は飢えてしまう可能性があるのです。

冬眠前は体に栄養を蓄えようと、食べ物を必死に探して食べます。クマの冬眠は飲まず食わずで4ヵ月〜5ヵ月眠り続けるので、この期間体を維持できるだけのカロリーは必須。冬の到来前に食べ物を求めて街をうろつくクマがみられますが、それにはこういった事情も背景にあります。生きるために必死で探しにやって来た結果なのです。

シマリス

クリッとした瞳に焦げ茶色の縞模様の毛。そのかわいらしい外見からイラストやポスターの被写体になることが多いシマリスも、冬眠します。
寒いとどうしても体力を消耗してしまいますし、冬場はリスが好んで食べる植物も限られてしまうからです。
しかし、シマリスの場合はクマのような冬眠前の「ドカ食い」はしません。代わりに、秋に実るドングリを巣に運んで食料を確保しておき、冬眠中にたまに起きて食事するのです。
厳しい時期に備えてきちんと「貯金」するところに、シマリスの几帳面な性格と賢さが表れていますね。

コウモリ

空を飛ぶコウモリは鳥類と間違えられることが多いのですが、実は哺乳類です。
したがって、自ら熱を発して体温を調節できる恒温動物ですが、やはり冬は食料の確保が困難となるため、一部のコウモリは活動を極限に抑えて冬眠に入ります。

街中でよく見かけるのは小型のアブラコウモリで、住宅の天井裏や換気口に住み着いています。冬眠中はこうした人目につかない場所でじっとして過ごし、3月頃に活動を再開させるようです。
万が一自宅内で冬眠中のコウモリを見つけた場合は触らず、専門の業者に依頼して駆除してもらいましょう。
コウモリは狂犬病や日本脳炎など感染症の原因となる病原体を保有しているため、専門知識のない人には対応しきれません。

ゴールデンハムスター

小動物のペットのなかでは不動の人気を誇るゴールデンハムスターも、冬眠する動物です。
本来は恒温動物ですが、寒さが厳しいときは生命維持の手段として冬眠し、活動量を減らすこともできるのです。
冬眠期間中は数日〜1ヵ月程度でさほど長くはありません。

冬眠中の過ごし方はそれぞれ

自然のなかで冬眠している動物を見ることはなかなか難しいもの。
さまざまな動物を観察できる動物園でも、食料に困ることがない環境下では特別に冬眠展示が行われていない限り、冬眠している様子を見ることはできません。

しかし、上記の例をみれば、冬眠中の過ごし方は動物によってそれぞれ異なることがわかります。クマは冬眠する前に体重の約30%~40%の脂肪を体内に蓄えて食事や排泄をせずに眠り続けますし、シマリスのように「食べては寝る」を繰り返す動物もいるので、これといった冬眠のスタイルは決まっていないのです。
ただ、活動量の制限に伴って呼吸数や心拍数も大幅に減ることは、冬眠する多くの動物に共通する点です。

すべてを省エネモードにする――。これが冬眠の基本です。
寒いとあらゆる行動を最小限・最低限にしたくなる人間も、こういった点では同じと言えるのではないでしょうか。

ペットを冬眠させてはいけない理由

ペットを冬眠させてはいけない理由
ペットの中にも冬眠する動物がたくさんいます。上記の例でいえばゴールデンハムスターやシマリスです。彼らは自然界で暮らしている場合は冬眠しますし、ペットとして人に飼われている場合であっても放っておけば冬眠状態になることがあります。
しかし、ペットを冬眠させるのは次のような理由から危険であり、飼い主としては冬眠させないように注意しなければなりません。

冬眠すると寿命が短くなる

ペットを冬眠させてはいけない理由の一つとして、冬眠する場合としない場合では、「冬眠する方が寿命は短くなる」ということが挙げられます。冬眠は寒い冬を生き延びるための手段ですが、体温が下がって仮死に近い状態になるうえ、呼吸数も減少するのでかなり体力を消耗します。するとやはり体に負担がかかって寿命が短くなるのです。

餓死する

また、ペットとしての飼育環境では冬眠に必要な準備が十分にできないことも大きな理由です。冬眠して冬を無事越すためには眠っている間に必要なエネルギーを冬眠前にたっぷり蓄えておく必要がありますが、人による飼育下ではその準備が不十分なうちに冬眠に入ってしまい、眠っている間に餓死する恐れがあるのです。

冬眠させない環境づくりが大切!

大切なペットを冬眠させないためには、寒くなる時期の温度管理をしっかり行うことが大切です。動物は人間よりも環境の変化に敏感なので、適切な温度や湿度を保つように心がけましょう。

たとえば、ハムスターは10度を下回ると冬眠状態になってしまう可能性があるため、冬場にうっかり温度管理を忘れてしまわないように注意してください。ハムスターをお迎えするならケージにハムスター飼育用の温度計を取り付けて、常に室温をチェックする習慣を身につけたいものです。

まとめ

冬眠する動物の特徴と種類、ペットを冬眠させてはいけない理由についてご紹介しました。
冬眠は動物が厳しい環境を生き抜くための手段である一方、彼らの本能でもあります。そして、その本能は自然界で生活するときに活かされることが理想的ですが、人による飼育下では本能を発揮できるどころか命を脅かしてしまうことさえあります。
これからペットをお迎えする方は、その動物が冬眠する習性があるかどうか必ず確認しましょう。動物によっては徹底した飼育環境の管理が必要になります。

なお、今回は冬眠する哺乳類をご紹介しましたが、蛇や亀などの爬虫類も冬眠します。種類によっては冬眠させても問題ないものと、させない方が良いとされるものがあるので、お迎えする際はこの点について必ず確認するようにしましょう。
動物の習性をよく学んで上手に付き合える飼い主さんは、動物からも信頼されますよ!

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知る・学ぶ 2021-11-12

初心者が飼うのは難しい? 日本犬の種類と性格とは

がっしりとした体つきにアーモンド型の瞳。地面をしっかり四肢で踏みしめて立つその姿は質実剛健そのもの―。
このような硬派な魅力で多くの人々から愛されている日本犬。
一時はコリーやラブラドール・レトリバー、シベリアン・ハスキーなど洋犬の人気に押されて目立たなくなったものの、最近では秋田犬や柴犬が海外から注目され、国内でも再び人気が復活しています。
日本犬の飼育頭数も一時期よりは増えており、柴犬を中心に街中でお散歩している姿を見かけることも多くなったのではないでしょうか?

しかし、こうしたブームの裏で、飼育放棄される日本犬も増えています。
これには、日本犬の性格や飼育方法についてしっかり調べず安易にお迎えした結果、「想像していたのと違う」と放棄してしまうことが背景にあるようです。
そこで今回は、日本犬の種類と特徴・性格、飼育の難易度、お迎えする際の注意点についてご紹介します。

日本犬の種類とそれぞれの特徴・性格

日本犬とは、日本原産の純血種の犬のことをいいます。
具体的には公益社団法人 日本犬保存会が定めた「日本犬標準」に適合する6種類の在来犬種のことを指し、それぞれ体格や性格、毛色、顔つきに違いがあります。
それでは早速、6種類の日本犬について個別にみていきましょう。

柴犬

体高約40cm、体重10kg前後の小・中型犬である柴犬は、日本犬のなかでも特に知名度が高い犬種です。
純朴な顔つきと飼い主さんを見つめる優しい眼差しはまさに、「昔ながらの日本の家庭犬」。飼い主さんへの忠誠心が高く、基本的には愛情深い犬です。
しかし、神経質で警戒心が強い部分もあり、飼い主さん以外の人が近くにいるとよそよそしい態度になったり、ときには攻撃的に吠えたりすることも。
そのため、子犬の頃からしつけを徹底し、他の犬と交流する経験をさせてあげると良いでしょう。

秋田犬

あの「忠犬ハチ公」でおなじみの秋田犬は体高60cm~70cm、体重40kg~60kgと日本犬では唯一の大型犬です。
秋田県原産で、ダブルコートのたっぷりした毛、長くて太い足、大きな顔が特徴。愛情表現が割とわかりやすいので、犬好きの方には大ファンが多いのも頷けます。
性格も素直で飼い主さんには大変従順ですが、やはり柴犬同様に神経質な面があり、もともとの気質や育て方によっては家族にも攻撃的な態度に出る場合があります。

そのため、子犬の頃からのしつけはもちろん、なるべくストレスのたまらない生活環境を与え、性格がこじれないようにお世話してあげることが重要です。
また、強いリーダーシップを発揮できる「飼い主さん=ご主人様」の存在も秋田犬には不可欠。「私が君のご主人だからね」としっかり主張できる、頼もしい飼い主さんになる覚悟がなければ飼育は難しいでしょう。

紀州犬

体高40cm~50cm前後、体重15kg~30kg程度の直毛に覆われた中型犬です。
名称からもわかる通り和歌山県原産の犬種で、もともとは狩猟犬として活躍していました。
賢いのでしつけもしやすく、よく訓練すれば非常に優秀な番犬になります。
落ち着いた佇まいで、陽気にはしゃぐ様子をあまり見ないことが多いかもしれません。しかし、飼い主さんの前では笑っているような表情を見せることがあり、そんなギャップも魅力の一つ。

紀州犬にもやはり日本犬特有の神経質さがありますが、子犬の頃からしっかりしつけをしたうえで社会性を身につければ、幾分穏やかな性格になることもあります。
なお、紀州犬といえば白い毛というイメージがありますが、赤毛(茶色)や胡麻(白色と灰色)もあり、赤毛の紀州犬は柴犬とよく似ています。

北海道犬

アイヌ民族の狩猟犬として長い間活躍してきた犬です。体高50cm前後、体重20kg~30kgの中型で、某通信会社のテレビCMに登場してからは認知度が一気に上がりました。
性格は素直で勇敢。飼い主さんの言うことはよく聞きますが、少々気が荒い子も。

お迎えする場合は誰にでも懐くタイプではない点を十分理解し、しつけをしっかり行う覚悟を持ちましょう。
「なんだかちょっと難しい子だな」との印象を与えるタイプですし、実際そのような性格の子が多いのも事実。しかし、飼い主さんとの相性が合えば、これほど素晴らしい相棒になってくれる子はいません。
顔つきは全体的にふっくらしており、成犬になっても子犬時代の面影を残しているようなかわいらしさがあります。

甲斐犬

山梨県原産の甲斐犬は、体高40cm~60cm、体重12kg~15kgの中型犬です。黒や白、灰色などが混ざったまだら模様の虎毛が特徴で、いかにも喧嘩が強そうな見た目をしています。実際、見た目の通り気が強く、番犬としては非常に優秀です。その分、やはり警戒心が強いため、小さい子の遊び相手や社交性の高い子を求めている方には不向きでしょう。
犬の飼育初心者の方がしつける場合は難しいところがありますが、甲斐犬飼育経験者の方やドッグスクールのサポートがあれば良い家庭犬となってくれることもあります。

四国犬

体高45cm~55cm、体重15kg~25kgの四国地方原産の中型犬です。
他の日本犬の中型より少し大きめで、顔つきは柴犬を少しワイルドにした感じといったところでしょうか。
赤毛や胡麻の毛色があり、胡麻の場合は全体の風貌がオオカミに似ています。
勇敢、忠実、頑固と日本犬の特徴が見事に揃っているうえ、好奇心旺盛かつ動くことが大好き。したがって、誰がボスなのかしっかり認識させてしつけを行い、毎日のお散歩で十分な運動量を確保してあげる必要があります。
「飼いやすさ」という点でいえば難しい方でしょう。それでもファンが多いのはやはり媚びない、堂々とした姿に魅力を感じる愛犬家が多いから。

なお、これら6種類の日本犬はすべて国の天然記念物に指定されています。
「うちのわんこは天然記念物なのか!」と驚かれた方。そう、天然記念物を飼育されているのです。これからも大切にお世話してあげてくださいね!

かわいいけど頑固者! 日本犬は飼いやすい?

日本犬の飼育は世界中の犬種のなかでも群を抜いて難しいといわれていますが、その原因は日本犬の性格にあります。

神経質で警戒心が強い

繰り返しますが、日本犬の性格は基本的に神経質で警戒心が強く、見慣れない物・人には安易に近づきませんし、自分のテリトリーに入ってくることを好みません。
この傾向は子犬時代にしつけを徹底してもあまり薄れることがないため、飼い犬にフレンドリーさを求めていた場合は「飼うのが難しい」と思われてしまうようです。

自我が強い

日本犬は自我の強い個体が多く、「自分の気分・気持ち次第で判断する」といったスタンスを取ることがあります。ですから家族に心理的に依存することがあまりないのです。
これは海外の使役犬や愛玩犬にはあまりみられない傾向であり、こうした洋犬に慣れていると日本犬の飼育は難しく感じるでしょう。

たった1人のボスに尽くす

日本犬は家族のなかでも「この人」と決めた、たった1人を自分のボスと決めて行動することが多々あります。
基本、多くの人との交流が得意ではないため、ボスは1人に決めたいのです。
こうなると、ボスとして認めた1人以外の言うことは聞かなくなり、他の家族は寂しい思いをすることも。

以上から、日本犬をお迎えする場合はこうした性格を理解し、受け入れる覚悟が必要です。ある意味、犬に大きな期待をしない飼い主さんにはベストなのかもしれませんね。

日本犬をお迎えする際の注意点

日本犬をお迎えする際の注意点
初心者に向いているとは言い難い日本犬。それでもお迎えすると決めた方は次の点に注意しましょう。

洋犬と同じことを求めない

「投げたものを取ってくる」「いつでも側にいる」「ドッグランで他の犬と仲良くする」…といったことを日本犬には求めない方が無難です。
飼い主さんのために動くことに慣れている洋犬と同じことを無理にさせないようにしましょう。

必ずお散歩に連れて行く

日本犬は体を動かすことが大好きな犬種です。健康維持とストレス発散、そして日々の楽しみのためにも毎日お散歩に連れて行きましょう。
1日2回、1回30分~1時間が目安です。秋田犬は真夏以外、お散歩の時間・距離ともに長めを心がけてください。

乳幼児がいる場合はお迎えするタイミングに注意!

乳幼児がいる家庭の場合は日本犬のお迎えタイミングに注意が必要です。
乳幼児の泣き声や触り方で機嫌が悪くなって噛んでしまうことも考えられるため、お子さんがもう少し成長してからの方が良いでしょう。

子犬の頃からしつけはしっかり!

生後2ヵ月から、遅くとも4ヵ月までにはしつけをスタートさせましょう。
しつけに自信がない場合はドッグスクールが開催しているパピートレーニングに参加するのも手です。
また、しつけが徹底されないまま成犬になってしまった場合でも問題行動を改善するためのトレーニングクラスがあるので、諦めずに専門家であるドッグトレーナーに相談することをおすすめします。

お散歩中に買い物をしない

日本犬に限りませんが、お散歩中店先に愛犬をつなぎ、そのまま店内でお買い物をするのはやめましょう。
子犬の場合は盗まれることがありますし、成犬の場合は他の人を噛んでしまう可能性があります。

なるべく室内で飼う

昔から日本犬は庭の犬小屋で飼われているパターンが多いですが、実は室内飼いがベスト。極端な暑さや寒さに晒されるとストレスになります。

皮膚病には注意

日本犬は皮膚病にかかりやすいので日頃から注意深く観察してください。毛がごっそり抜けていたり、痒がっていたりする場合は動物病院で診察を受けさせましょう。
皮膚疾患を放置しておくとストレスがたまり、怒りっぽくなることがあります。

まとめ

日本犬の種類と特徴・性格、飼育の難易度、お迎えする際の注意点についてご紹介しました。
動物はかわいいだけではありません。特有の野性味溢れる性格や習性をどこかに必ず持っているのが動物であり、お迎えするのであればその点を最初からしっかり認識しておく必要があります。
動画サイトに登場するようなかわいらしく、忠実な日本犬の姿だけを追い求めてお迎えすることはやめましょう。

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知る・学ぶ 2021-10-28

実はこんなに賢い! 頭の良い動物と驚くべき能力について

動物は種の保存のために本能に従い、子孫を反映させることに注力する。それ以外の行為は人間しかできない―。
動物に対しては、こういったある種の人間至上主義的な見方が昔からありますが、実際の動物界では「人の言葉を理解する」「人が出す指示に従う」「仲間を助ける」「道具を使う」など、人間と似たような行動をする動物が存在します。
一般的にはチンパンジーやイルカ、ゾウなどの動物を思い浮かべる方が多いでしょう。

しかし、この広い地球上でいわゆる「賢い動物」がたった数種であるはずがありません。
地球上には知能を武器にして厳しい生物界を生き抜いている動物がたくさんいるのです。そのなかには「意外だった!」と思わず膝を打ちたくなるような動物も。
そこで今回は、賢い動物とその能力についてご紹介します。

実はとても賢く、感情も豊かな動物とは?

映画やアニメの作品にはあたかも動物が豊かな知性と感情を持っているかのように描かれていることがあります。
動物同士で話し合い、喜怒哀楽の感情もあり、そして人の言葉や行動の意味を理解しながら人と共存する―。
このような動物の世界を想像するだけでワクワクするものですが、実際、一部の動物はこうした架空の動物の世界を彷彿とさせるような知性と感情を持ち合わせている……といったら驚くでしょうか。

たとえば、次に挙げる動物は非常に高い知能を持ち、ときには人に気持ちを伝えることもあるのです。

豚は記憶力が高く感情表現も豊か

長い間、主に家畜として人と共存してきた豚。ときには使役、実験動物として人類に多大な恩恵をもたらしてきましたが、世間でのイメージはどちらかというと「豚に真珠」などマイナスなものが多い点は否めません。
しかし、豚は犬よりも頭が良く、人でいうと3歳程度の子どもの知能があるといわれています。
特に記憶力が大変優れているので、自分の名前を覚えて人が呼ぶと近寄ってきたり、「おすわり」や「お手」などの芸を覚えたりすることもできます。
感情表現も豊かで、鳴き声や尻尾の動きなどで寂しさや嬉しさを表現します。

また、仲間と鳴き声でコミュニケーションも!
たとえば、何かを求めているときや遊んでほしいときは「ブーブー」と低い声で長く鳴きます。
さらに、友好的な気分のときや体をなでられて気持ちの良いときは「ブッブッ」と低い声で短く鳴き、お腹が空いているときは「ピーピー」と高い声で鳴きます。

現在ではミニブタやマイクロブタが新しいペットとして人気を博しているので、豚の賢さについてすでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
賢いのでしつけができますし、トイレも覚えてくれるので、犬や猫以外のペットをお探しの場合にはオススメです。
なお、ペットとしてお迎えする際は「化製場等に関する法律」に基づき、都道府県知事の許可が必要になるのでこの点はお忘れなく。

カラスには問題解決能力がある!

見かけない日がないほどなじみ深い都市鳥・カラスは、人間の顔を覚えて見分ける能力を持っているといわれています。
攻撃してきた人間は髪型や服装を変えても判別でき、仲間を引き連れて仕返しをしにくることもあるようです。
ときにはカラスがターゲットにしていた人物と勘違いされて違う人が襲われてしまう悲しい事態も。「なぜかカラスが低空飛行で襲いかかってきた」「突然頭の上にやってきて足で蹴られた!」といったような体験談はよく聞く話です。

また、カラスは人間の7歳程度の知能があるという研究結果も報告されており、問題を解決するための学習能力においても優れています。
例えば、硬くて割れないクルミを食べるために高いところから実を落として衝撃を与えたり、道路に置いて車にひかせたりします。
以前、カラスが道に落ちていた硬貨を自販機に入れて飲み物を購入する様子が話題になりました。人の行動をじっくり観察して飲み物を得る方法を学んでいたというわけですね。
この高い学習能力は「話す」という側面からも発揮されており、人に飼われているカラスは人の言葉を真似して話すようになることもあるようです。

タコはマルチタスクが得意!

タコは無脊椎動物の中ではずば抜けて知能が高いことで知られています。
神経系が非常に発達しており、神経細胞の数は約5億個。犬とほぼ同じです。
この神経細胞の半分以上は8本の腕や胴に振り分けられているので、腕1本1本に小さな脳があるイメージです。こうした構造ゆえ、それぞれの腕で違う思考を持って動けるので、同時に異なる作業ができるのです。
つまり、同時に複数の仕事をこなすマルチタスクが得意ということ。生物界でこれほど優秀な動物はそう多くはありません。

また、タコは記憶力や観察力にも優れており、問題解決能力も高い生き物です。自分の身を守るため、保護色を使ったり地形に合わせて形を変化させたりします。
さらに、ココナッツの殻や二枚貝の殻をシェルターとして使うなど、道具を上手に利用することもわかっています。
これほど優秀だと知ってしまうと、今後はタコ料理を気軽に食べられなくなりそうですね……。

かわいいだけじゃない! 犬と猫以外の賢いペット動物とは?

一般家庭で飼育できるペット動物の賢さについて語られるときは常に犬と猫が話題に上がりますが、それ以外にも非常に賢いペット動物がいます。

まるで犬のようなフェレット

イタチ科のフェレットはそんな賢いペット動物の一つ。
パッと見、ハムスターのようなかわいらしい外見からは想像もつかないほど賢く、人によく懐きます。信頼を寄せる人には自ら駆け寄って甘えてくるなど、その振る舞いはまさに犬のよう。飼育状況や自分に対する行為を基に「この人は信用できる」と判断しているからできることなのです。
もちろん、しつけも可能。一箇所で排泄する習性があるのでトイレも安心です。
ただし……噛み癖のある子は小さい頃から飼い主さんがしっかりしつけする必要があります。賢いので辛抱強く教えればきっと覚えてくれるでしょう。

喜怒哀楽はっきり!のリスザル

体長30cm〜40cm程度の小さいお猿さん・リスザルも非常に賢いことで知られ、飼い主さんの顔も覚えますし、訓練すれば芸も覚えてくれます。
喜怒哀楽がはっきりしているので人間の子どものような態度を取ることも。あまりに賢いので、一般的なペットとしての認識を超えてしまう動物でもあります。
しかし、リスザルの賢さには「自我・自分の意思」が伴うため、怒ったり機嫌が悪くなったりするといたずらするので注意が必要です。
また、寂しがり屋さんでもあるので、毎日遊んであげられる時間を確保できる方にオススメです。

「脳のサイズが大きい=賢い」説は本当か?

「脳のサイズが大きい=賢い」説は本当か?
これまでの流れからわかる通り、体の大きさと知能の高さが比例するとは限りませんし、同じように脳の大きさと知能の高さが比例するとも限りません。
確かに、一部でその傾向が見られる場合もありますが、それが定説だと言い切れないのが生物界の面白さだと言えるのではないでしょうか。

一般的に犬は賢い動物ですが、小型犬と大型犬を比べたときに大型犬の脳の方が大きいからといってこちらの方が絶対に賢いとは言えません。
世界最小犬種・チワワを初めてお迎えした飼い主さんが「これほど賢いと思わなかった」と驚くことは多々あるそうです。

したがって、「大きい方が賢そう」といった思い込みでペットをお迎えすると後々「見当違いだった」と困惑する結果にもなりかねませんので、お迎えする動物を選ぶ際は注意しましょう。

まとめ

賢い動物とその能力についてご紹介しました。
動物たちは人間が考えている以上に優れた能力を持っています。自分の身を守るためにさまざまな能力を身につけ、知恵を働かせて生きているのです。
私たち人間には想像もつかないような素晴らしい能力をまだまだ多く秘めているかもしれませんね!

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