ペットの飼育に必要なものは主にペットフードや給水器、トイレなどがありますが、意外に見落としがちなのがペットを持ち運ぶ際に使用する「クレート(ハウス)」です。
クレートはペットと外出するときに便利なアイテムですが、家でお留守番をしてもらうときにも活用できることをご存知でしょうか?
そこで今回は、ペットをクレートに入れてお留守番させるメリットをご紹介いたします。
数多くの動物のなかでも、特に犬は人間の1000倍~1億倍嗅覚が優れているため、遠くからどんなニオイがしても嗅ぎ分けることができるといわれています。また、屋内は風がないのでちょっとしたニオイにも敏感に反応します。
そのため、お留守番させるときに犬を家の中でフリーにしておくと、人間が気づかなかった場所に落ちている物を拾い食いしてしまう可能性があります。
万が一、身体に危険を及ぼす恐れがあるものを食べてしまった場合は、すぐに動物病院で診てもらう必要がありますが、飼い主が留守にしている場合は大変危険な状況となります。
そこで、留守にする前にクレートに入れておくことでペットが家中を歩き回って拾い食いするのを防止し、安心して出かけることができます。
子犬や子猫をはじめ、ペットが小さいころは人間の赤ちゃん同様、危険な物や場所の区別がついていません。
そのため、階段や段差から落ちてしまったり、電源コードを噛みちぎって感電したりと不慮の事故に繋がる恐れがありますので注意が必要です。
このような事故が万が一起こってしまってからでは遅いので、未然に防ぐためにも普段から外出してお留守番させるときにはクレートに入れておくようにしましょう。
また、留守のあいだに飼い主が大切にしている物をペットが誤って落としてしまったり、引っ掻いて壊してしまったりするのを避けるためにも出かける際にはクレートに入れておくと安心です。
災害などの緊急時の際にも、持ち運びしやすいクレートはペットの安全面で大きく役立ちます。
しかし、日頃からクレートに入り慣れていない子だと怖がってしまい、いざというときに移動すらままならない状況になってしまいます。例えば、普段は動物病院に行くときだけクレートに入れていると、犬や猫は「クレートに入る=病院」というように学習してしまうので、極端にクレートに入ることを嫌がるようになります。
こういったことを防ぐために、普段からクレートをペットにとって安心できるハウスとしても使用するように心がけましょう。部屋の片隅に常に置いておき、ペットが自然に入って眠ったり遊ぶようになるまで慣れさせておくのがポイントです。
ペットをクレートに入れてお留守番させるメリットをご紹介しました。
犬をはじめとする多くの動物は、狭い空間に入ると安心するという習性がありますので、クレートを用意するときは広く大きなものではなく、身体のサイズにピッタリなくらいのものを選び、ペットがお留守番中も快適に過ごせるような環境を用意しましょう。
また、ペットをクレートに入れて長時間お留守番させるのはできるだけ避けて、短時間であっても室温が高く直射日光が当たりやすい場所には絶対に置かないようにしてください。ペットの性格やその日の体調をよく見極めて、無理にクレートに入れないようにするのも大切ですよ。