近年ではペットショップを利用せず、施設や団体から保護犬や保護猫を家庭に迎え入れる人が増えています。
保護された犬や猫の中でも、見た目の可愛らしさと家庭への慣れやすさなどの理由から、子犬や子猫を選ばれる方が多いですが、保護されている犬猫の中には老齢の犬猫も数多くいます。
老犬・老猫の世話って難しそうだなと考えている方も多いと思いますが、実は老齢の犬猫だからこそ得られる飼育時のメリットも多くあります。そこで今回は、老齢のペットを引き取るメリットについてご紹介します。
ペットを飼っていると、避けられないのが家でのイタズラやクセの問題です。
特に子犬や子猫のうちは、いくらトイレを教えても覚えない、噛み癖が治らない、壁や床をボロボロにするなど、さまざまな問題を抱える場面も多いことでしょう。もちろん、きちんとしつけをすることで改善していきますが、根気よく時間をかけないとクセが治りにくい子もいることはたしかです。
一方で、老齢の犬猫は子犬や子猫に比べて、精神的にも肉体的にも落ち着いているため、家中を駆け周って部屋を汚されたり、むやみに噛み付いて物を壊すなどのいたずらをされる確率も比較的低いといえます。
さらに体力的にも落ち着いているため、ごはんを求めて家中を荒らすことも少なく、過去にトレーニングを受けている子も多いのでトイレを覚えるのが早かったりと、落ち着いたペットライフを過ごしたいと思う方にはオススメです。
飼い主が高齢になると、子犬や子猫のうちからペットの世話を最後までできるか分からないと不安を抱える方が多く、ペットを飼いたくてもあきらめてしまうというケースがみられます。さらに、飼育する上での飼い主側の体力の問題も考えられます。
しかし老齢のペットであれば、体力的・精神的にも落ち着いている子が多いため、一緒にゆったりとした時間を過ごすことで出来ます。
もちろん、何かあった時に周囲でサポートする準備は万全にする必要はありますが、アニマルセラピーのように動物と一緒にいることで飼い主側にもいい影響を与えることもあります。
子犬や子猫を想像すると、元気に走り回ったり遊んでいる印象が強いと思いますが、身体的にはまだ未熟です。
そのため、特に小さな子どもがいる家庭では危険な目にあう恐れもあります。
例えば、まだペットを触る加減が分からず、目を離した隙に無茶な力加減で触ってしまい、場合によってはおもわぬ事故を招いたり、ケガしたりする危険性もあります。
また、そのような行為を繰り返す子どもにストレスを感じ、子どもに怪我をさせてしまうことも考えられます。
一方で老齢のペットは身体が成熟しているため、子犬や子猫に比べると比較的その危険性も下がります。また、精神的に落ち着いている子も多いため、子どもとの相性が良い子も多くみられます。
しかし、あくまでも傾向的な話ですので、家庭にペットを向かい入れる際には年齢や種を問わず、子どもに動物とのふれあい方をしっかりと教えることが大切です。
老齢のペットを飼うメリットについてご紹介しました。
老齢のペットは一緒に過ごす時間が短くなる点や、体力の衰えから病気や介護の必要性が高まるがゆえに避けられがちですが、条件さえ揃えば飼育しやすいのも事実です。
保護犬や保護猫を引き取る場合は、まずは年齢を気にすることなく、フィーリングが合うかどうかを重視してみるとよいかもしれませんね。