目を見れば通じ合える! 愛犬とアイコンタクトで心を通わせてみよう

ペットと目を合わせて気持ちを伝え合うアイコンタクト。成功するとペットに信頼されているようで嬉しくなりませんか?
アイコンタクトはトレーニングが必要ですが、覚えればさまざまなメリットや嬉しさが味わえます。

そこで今回は、アイコンタクトのメリットやトレーニング方法などについてご紹介します。

アイコンタクトとは?

アイコンタクトは飼い主と愛犬が目を合わせ、意思を疎通させてさまざまな指示を与える行動です。愛犬がマスターするまではトレーニングが必要で、「少し大変かも…」と思うかもしれませんが、アイコンタクトができるようになれば犬との絆が深まり、かけがえのない時間が過ごせますよ。

アイコンタクトができる動物は犬だけ!

犬は人の目を見て状況判断や反応をすることができます。世界には数多くの動物がいますが、実は人とアイコンタクトができるのは犬だけなのだそうです。
かといって、どんな人に対してもアイコンタクトをするわけではありません。信頼できる相手、好きな相手が基本であり、そして上手にマスターするためにはトレーニングが必要です。
犬がアイコンタクトをマスターしたら、それは飼い主を信頼していることの証明にもなります。愛犬からの信頼の証と考えると、「一緒にトレーニングしてマスターしてほしい!」と思う人も多いのではないでしょうか。

単に「目を合わせる」だけじゃないアイコンタクト

アイコンタクトは単に目を合わせるだけではありません。犬が飼い主に注目する・意識を向ける重要な行動です。
飼い主に注目している状態なら指示を聞き入れやすくなることが多いため、毎日の行動だけではなく、外出先で考えられる突発的な状況での行動にも役立つでしょう。
もちろん、単純に「愛犬と目が合うと嬉しい」という気持ちを味わえるのも、飼い主にとっては何よりも重要な一面かもしれませんね。

アイコンタクトを覚えさせるメリットは?

愛犬がアイコンタクトを覚えることにより、さまざまなメリットが生まれます。愛犬と飼い主の双方に好影響があるため、ぜひマスターしてみてはいかがでしょうか。

飼い主との絆が深まる

飼い主と犬がお互いに見つめ合うと、オキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンは愛情・信頼などの感情に関わる「愛情ホルモン」と呼ばれるもので、双方の絆を深めたいときにはぴったりの効果を持っています。
愛犬が「飼い主と目を合わせると幸せな気持ちになる!」と学べば、アイコンタクトも上手にマスターしてくれるでしょう。

しつけをしやすくなる

アイコンタクトは飼い主に注目している状態でもあります。どんなときでも飼い主に注意を向けているため、指示を聞き入れやすくなっている状態です。しつけについて指示を出してもしっかり耳に入り、理解力が高まるでしょう。
しつけの指示をなかなか聞いてくれないと悩んでいる飼い主さんは、アイコンタクトができているかどうかを改めて確認してみてはいかがでしょうか。

問題行動が減る

散歩中にほかの犬と会って興奮したり、知らない人に望ましくない行動を取ってしまったりしたときなどにもアイコンタクトが効果を発揮します。
目を合わせて飼い主に意識を集中させることにより、興奮対象から目を逸らすことができるでしょう。
ほかにも問題行動をしてしまいそうなときや混乱しているときなどに名前を呼び、目を合わせてあげてみてください。信頼している飼い主の目を見て安心し、穏やかな気持ちを取り戻せるでしょう。

アイコンタクトのトレーニング方法

アイコンタクトはしつけの基本と言われることもあるほど重要視されています。愛犬がマスターできるように、飼い主も少し工夫してあげてみてください。

1:前準備

アイコンタクトのトレーニングを始める前に、愛犬が名前を呼ばれたら反応するかどうかを確認しておきましょう。アイコンタクトをするときには名前を呼ぶことがトリガーになるため、必要な準備です。
おすすめの方法は「嬉しいことがあるときに名前を呼ぶこと」。
例えばご飯をあげるときには「(名前)、ごはんだよ!」、大好きな散歩に行くときには「(名前)、散歩に行くよ!」などのタイミングで呼ぶと、「名前を呼ぶといいことがあるんだ!」と覚えやすくなります。

2:目が合ったら褒めてあげる

アイコンタクトは「目を合わせる」ことが目的です。愛犬の顔を両手で優しく包み、顔を向けさせて名前を呼んでみてください。
このときに目が合ったら思いきり褒めてあげましょう。愛犬が「目が合うと褒めてもらえる!」と学習すればトレーニングの効果が積み重ねられていきます。
目が合わない場合はがっかりしたり叱ったりするのではなく、愛犬の顔をゆっくり優しく上下左右に動かしてみてください。その動きの中で目が合ったら、目が合った瞬間に褒めてあげましょう。
目を合わせるときには必ず「飼い主が下から覗き込まないようにする」という点を意識してみてください。下から覗き込むと犬が上下関係を勘違いし、「この人間は自分より下なんだな」と認識してしまいます。

3:おやつを使って視線を誘導する

なかなか上手にアイコンタクトができないときには、おやつを使って視線を誘導するのもよい方法です。
飼い主が小さなおやつを手に持って立ち、愛犬の視線をおやつに向けさせます。そのあとおやつを持った手を飼い主自身の顔に近づけ、愛犬の視線を飼い主の目に向かせるように誘導しましょう。
そこで目を合わせることができればおやつをあげ、思い切りほめてあげてください。おやつはご褒美にもなるため、愛犬がますます「目を合わせると幸せ!楽しい!」と思えるようになるでしょう。

4:上達してきたらおやつを減らしていく

おやつを使ったトレーニングが上手になってきたら、おやつを使う頻度を減らしていきましょう。ここまでの段階で十分にアイコンタクトができるようになっていればそのタイミングです。
最初に飼い主の指を愛犬の顔の前に出してみせます。犬が視線で指を追うようになったら飼い主の顔まで誘導し、アイコンタクトできるように進めてみてください。
回数を重ねるうち、おやつがなくても上手にアイコンタクトができるようになるでしょう。

【ポイント】はじめは屋内で、慣れたら屋外でも

アイコンタクトのトレーニングは屋内からスタートしましょう。慣れていて刺激が少ない場所で少しずつ経験を積ませ、屋内でしっかりできるようになれば屋外デビューがおすすめです。
屋外は屋内よりも刺激が多いため、最初は上手にアイコンタクトができなかったり、徐々にできなくなってきたりといった状態になるかもしれません。
それは愛犬がトレーニング効果を忘れてしまったのではなく、屋外のさまざまな環境に刺激を受けてしまっているためです。そのような場合には無理をせず、屋内に戻り、ふたたびゆっくりとトレーニングを積んでいきましょう。

アイコンタクトで愛犬との絆を深めよう!

アイコンタクトは愛犬が飼い主の指示を受け入れやすくなり、しつけやトラブル回避に役立つ大切な行動です。また、目を合わせれば幸せホルモンが出るため、愛犬との絆がより深くなるのも嬉しい一面ですね。
トレーニングはうまくいくこともあれば、いかないこともあるでしょう。なかなかうまくいかなくても焦らず、愛犬と一緒に少しずつ成長していきましょう。困ったときにはドッグトレーナーや獣医師さんに相談してみるのもおすすめです。

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