猫を飼っている人の中には、さまざまな理由から多頭飼いを始める方もいらっしゃいます。
猫の多頭飼いについては、「猫のストレスになる」、「猫のさみしさを紛らせることができる」など意見が分かれるところですが、実際に猫はどのように感じているのでしょうか?
そこで、今回は猫の多頭飼いについてご紹介します。
猫はよく一匹でいることを好むといわれていますが、すべての猫がそうとは限りません。
猫は縄張り意識が強いため単独行動を好む傾向にありますが、縄張りを共有して猫同士近くで行動している野良猫も多く見られます。例えば、寒い時期は野良猫がたくさん集まって寝ているところを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
さらに、縄張りをパトロールするときや気候がよいときは単独で行動することも多いですが、仲のよい猫同士であれば行動を共にしていることもあります。
このように、自然に生きる野良猫の行動を見ると、一概に猫は一匹でいることを好んでいるとは言い難い面もあります。
人間と同じように、猫の性格によって行動はかなり変わってくるといえるでしょう。
猫は単独行動を好む傾向にあるものの、一匹でいることを必ずしも好んでいるわけではないことが分かりました。
しかし、どんな猫でもいきなり他の猫と顔合わせをすると、ケンカになったり、大きなストレスを感じてしまうことがあります。ここでは、猫を多頭飼いするときに必要なステップをご紹介します。
まずは新しい猫を一つの部屋に隔離しておき、その部屋に先住猫を入れないようにしておきましょう。
猫は鼻がよいので、すぐに新しい猫のニオイに気付きます。最初は飼い主にほかの猫のニオイがついていることを確認しますので、少しずつそのニオイに慣れさせましょう。
先住猫がニオイに慣れてきたら、次は新しい猫をケージに入れて様子を見ましょう。
先住猫を新しい猫の部屋へ自由に出入りさせると、自分から徐々に近づいていきます。このとき、ケージには上から大きなタオルなどを被せて中を見えないようにすると猫同士のストレスが軽減されるのでオススメです。
次はケージを覆っていたタオル等を外して、ケージ越しに対面させてみましょう。最初は猫同士で威嚇しあうかもしれませんが、慣れてくるとお互いにニオイを確認するようになります。
その後、新しい猫をケージから出して直接対面させてみましょう。あとは二匹の相性が合うかどうかを見守ることになります。
猫の性格や環境によっても異なりますが、多頭飼いを始めて約1週間から2週間程度でお互いの存在に慣れていくといわれていますので、焦らずにじっくりと猫同士の距離感とタイミングを見守ってあげましょう。
先住猫が甘えん坊の場合は、飼い主の愛情を新しい猫に取られたと思い、それがストレスになることもあります。新しい猫が来ても、以前と変わらない愛情で先住猫を可愛がってあげてください。
多頭飼いは猫の性格によって合う・合わないがあります。
一緒に暮らし始めてもなかなか慣れないときは、焦らずにゆっくりと待つことが大切です。
猫同士が仲良くなれば、多頭飼いならではのじゃれあう可愛い姿などが見られるかもしれません。その時を楽しみに、それぞれの猫のペースを尊重し見守ってあげてくださいね。