犬を飼っている方は「ドッグショー」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ドッグショーは犬種ごとの姿形を評価する場所といったイメージが強いですが、実は犬の評価の他にも見どころがある、楽しいイベントでもあるのです。
そこで今回は、ドッグショーで行われる内容や楽しむポイント、見学の際の注意点をご紹介します。
ドッグショーとは、純血犬種を評価する品評会のことをいいます。
具体的にはそれぞれの犬種の理想に最も近い犬を選出しますが、ドッグショーの目的はただそれだけではありません。
ドッグショーの最終的な目標は、それぞれの「犬種標準」(いわゆるその犬種の理想像)に近い純血犬種の血統を後世に引き継ぎ、純血犬種を保護・育成することにあります。
ドッグショーの審査では、それぞれの犬種が持つ能力や性質などがまとめられた犬種標準書に基づき、「犬種標準にいかに近いか」という観点で評価されます。ドッグショーで入賞しても賞金は出ませんが、それでも参加するブリーダーが絶えないのはショーでの客観的な評価を参考にして、今後のより良い繁殖につなげていくためなのです。
ドッグショーでは犬の体型や骨格、毛並みなどをチェックする個体審査と体の動きを見る歩様審査、チャンピオン犬と比べる比較審査が行われ、トップの犬が選出されます。
ブリーダー自慢の犬たちがハンドラー(リング内で犬をリードする係)に導かれて颯爽と歩く様子はとても優雅で見ているだけで楽しめますし、様々な犬種が集まる光景は犬好きにはたまらないでしょう。
まるで犬図鑑の中に紛れ込んだかのような体験ができるのも、ドッグショーの魅力の一つです。
ドッグショーは、ブリーダーたちが愛する犬種のために情熱を持って参加するイベントです。したがって、一般的な愛犬家で、なおかつドッグショー初心者の方であれば見学だけでも多少気後れしてしまうかもしれません。
しかし、次のようなポイントと注意点を押さえておけば初心者でも戸惑わずに、気軽に楽しめます。
ドッグショーの審査は朝からスタートするため、色んな犬種の審査を見学したい場合は早めに会場入りすることをオススメします。その際、出場犬のプロフィールが掲載されている出陳目録を購入しておくと、各犬種への理解も深まり、より楽しく見学できるでしょう。
ドッグショーでは犬用の洋服、おやつ、トリミンググッズなどの展示会も開催されていることがあるため、犬用グッズの購入を検討されている方はショッピングの時間も確保しておきましょう。
ショーに出場する犬が近くに来ても触らないようにしましょう。また、大きな声での声掛けも控えてください。ショーに出場する犬は緊張状態にあり、知らない人に触られたり、声を掛けられたりすることがストレスになります。
審査中の犬の写真撮影はできないので、うっかり撮影してしまわないように注意しましょう。審査外でもフラッシュを使っての撮影はしないでください。光で犬が驚いてしまいます。
ドッグショーでは犬を連れて入場できることがあります。愛犬と一緒におでかけする際は決して目を離さず、愛犬が他の犬と接触しないように細心の注意を払いましょう。
ドッグショーで行われる内容や楽しむポイント、見学の際の注意点をご紹介しました。
ドッグショーは犬を愛する人々の情熱を肌で感じられる「愛犬家の集い」であり、競い合うだけのイベントではありません。つまり、ドッグショーの見学者に必要とされるのは犬を愛し、ショーを心から楽しむ気持ちとマナーです。
はじめてドッグショーに足を運ぶ方はこの点をふまえた上で、犬たちの美しい姿を存分に堪能してくださいね。