ゴールデンハムスターは、ハムスターの中でもトップクラスの人気を誇る品種であり、ペット初心者でも飼いやすい動物として注目を集めています。ゴールデンハムスターは体が丈夫である上、性格が穏やかで優しいという長所がありますが、お家に迎える際にはいくつかポイントと注意点があります。
そこで今回は、ゴールデンハムスターの特徴や飼い方、飼育の注意点などについてご紹介します。
ゴールデンハムスターをお家に迎える前に、次のような特徴や飼育のポイントを押さえておきましょう。
ゴールデンハムスターは、シリアやレバノン、イスラエル原産のハムスターです。大きさは16cm~19cm、重さは140g程度で、ハムスターの中では大きめです。比較的穏やかで人懐っこい性格のため、ペット初心者の方でも飼いやすいといわれています。
ゴールデンハムスターの種類にはオレンジ色と白色の毛からなる「ノーマル」タイプのほか、全身クリーム色の「キンクマ」、全身真っ白な「ホワイト」、ツヤのある黒毛で覆われた「ブラック」、全身白っぽい毛色の「グレー」、茶色ベースの「ミンク」などがあります。機会があれば様々な毛色の子と触れ合ってみましょう。
ゴールデンハムスターは夜行性のため、昼間は寝ていることが多いです。したがって、お仕事で夜しかゆっくり触れ合う時間が取れず、ペットを諦めていた方にもオススメです。
なお、ハムスターは非常に繁殖力が高いため、多頭飼いはしないようにしましょう。
食事は基本的に1日1回で、「ペレット」と呼ばれる固形フードと新鮮なお水を与えます。
これだけでも十分栄養を確保できるので、不用意に人間の食べ物を与えないようにしましょう。特にネギ類やアボカド、ジャガイモは中毒を起こしやすいので注意してください。
ゴールデンハムスターの飼育環境の適温は20℃~23℃なので、年間を通してこの室温を維持するように心がけましょう。
また、ゴールデンハムスターはもともと1日9km~20㎞程度走る動物ですので、運動不足にならないようにケージ内に回し車などを置いてあげましょう。
ゴールデンハムスターの寿命は平均2年~3年といわれています。飼育環境が適していれば4年程度になることもありますが、基本的に犬や猫ほど長生きではないので、この点は飼う前に覚悟しておかなければなりません。
上記のような特徴を一通り理解した後、「ゴールデンハムスターを飼おう!」と決めた方はあらかじめ次のものを用意してあげましょう。
体が大きいゴールデンハムスターの動きを制限しないよう、幅45㎝、高さ25cm以上の大きめのケージを用意します。
ケージの下に敷く床材はゴールデンハムスターの体温を保温したり、物理的な衝撃から守ったりする役割を果たす重要なアイテムなのでこちらも必ず用意しましょう。素材は柔らかい木製チップや干し草が理想的です。
個体によりますが、ハムスターは特定の場所でトイレをすることがあります。飼い始めからトイレを用意しておけばそこで用を足してくれる可能性が高いので、ぜひハムスター専用トイレを用意しましょう。トイレを覚えてくれるとケージの掃除も楽です。
そしてケージの中で落ち着いて食事ができるよう、新鮮な水と餌を入れる給水ボトルと餌入れも準備しておきましょう。
回し車があるとハムスターのストレス発散・運動解消に便利です。飼い主としても回し車の中を走る様子は大変可愛らしいものですよ。
なお、ケージ内が寒すぎると冬眠モードに入ってしまうので、ハムスター用のヒーターを使って適切な温度を維持しましょう。
飼いやすいと評判のゴールデンハムスターにも実際の飼育ではいくつか注意点があります。
まずは、毎日の体調チェックを必ず行うようにしましょう。下痢や体重減少、毛並みの変化、食事や水分摂取量の減少、排泄状況の変化(おしっこに血が混じる)などがあれば、早急に動物病院を受診してください。
また、飼育しているケージが汚いと体調不良の原因となるだけでなく、ケージや手を噛むといった行動が見られるため、こまめに掃除し清潔に保ちましょう。
そして、無理に触ることは控え、ゴールデンハムスター自ら来てくれるのを待ってゆっくりと距離を縮めましょう。特に飼い始めたころは付きっきりで構ってあげたくなるものですが、のんびり気長に接するようにするとハムスターもリラックスできますよ。
ゴールデンハムスターの特徴や飼い方、飼育の注意点などについてご紹介しました。「愛らしい姿が毎日癒しを与えてくれる」とファンの多いゴールデンハムスターですが、その愛らしさを守るためには特徴や習性に合わせた適切な環境が不可欠です。
ゴールデンハムスターの飼育を検討している方はぜひ、この点を覚えておいてくださいね。