目が離せない! 動物の生活を追うドキュメンタリー映画3選

動物が出演する映画にはさまざまなジャンルがあります。コメディ、シリアス、ハートフルストーリーなどどれも楽しいものですが、動物の生態や人間との生活を追ったドキュメンタリーもおすすめです。
今回は、動物ドキュメンタリー映画のおすすめ3選をご紹介します。

ミーアキャット(2008年イギリス)

「ミーアキャット」は、イギリスの「BBCフィルムズ」と「BBCナチュラル・ヒストリー・ユニット」が共同で製作した映画です。アフリカ・カラハリ砂漠に住む小さな身体のミーアキャット一家の姿を描いています。
日々の食料を狩る一生懸命な姿、住居のために穴を掘る健気な姿、そして天敵と戦う姿など、大きくても30cmほどの体長しかない小柄なミーアキャットたちが、過酷な自然のなかで生きようとする姿に胸を打たれる観客は多いのではないでしょうか。

外部から襲いくる危険な動物や天候の変化との戦いも見どころです。とくに天敵のワシやヘビからどう逃れるか、食料になるサソリとどう戦うか…彼らは仲間と協力し、知恵を絞り、さまざまな困難に立ち向かいます。動物とはいえ、家族の絆やかけがえのない友情の大切さに感動するシーンが満載です。
美しい自然の風景や、ほかの野生動物たちとの交流も見どころのひとつ。壮大な砂漠の広がり、空を舞う鳥たち、砂漠を生きる野生動物たちの生態に魅了されることでしょう。ドキュメンタリーフィルムの頂点に立つBBCならではの美しい映像がさらに深みを与えています。

最大の見どころはなんといってもミーアキャットの可愛らしさ!両手を折ってちょこんと立つ姿は、過酷な自然のなかでも際だったかわいらしさを見せつけてくれます。
ミーアキャットのかわいさ、過酷なカラハリ砂漠で生きるたくましさ、自然の驚異を存分に楽しんでください。

狩人と犬、最後の旅(2004年/フランス、カナダ、ドイツ、スイス、イタリア共同)

ロッキー山脈で生活し、「最後の狩人」と呼ばれる老人と、彼を支える愛犬たちとの生活を描いた映画です。実在人物を追ったドキュメンタリーですが、たくましく生きる犬の姿も深く描かれています。
50年もの長い間、ロッキー山脈で昔ながらの狩猟生活を送る主人公・ノーマン。愛する妻や家族同然の愛犬たちと厳寒のロッキー山脈で生活しています。しかし、自然破壊がロッキー山脈に忍び寄ります。さらに愛犬のリーダーを失い、失意にくれたノーマンは長年暮らした山を捨てようかと悩みはじめました。

ところがノーマンを心配した友人が1匹の子犬を連れてきました。狩りもできない、ほかの犬たちと仲良くもできない、ノーマンの邪魔をするといったいわゆる「ダメ犬」です。なんとこのダメ犬がノーマンの人生を大きく変えることに。
主人公のノーマンは映画のためにキャスティングされた俳優ではなく、ノーマン本人が出演しています。本人だからこそ伝えられる真実の感情や動物たち、自然へ向ける愛情がスクリーンから強く伝わってくる作品です。ロッキー山脈の雄大で美しい自然を追った映像も見逃せません。

ノーマンを支えるシベリアンハスキーたちのたくましさ、愛らしさもたまりません。ソリを引くときには健気で頼もしさにあふれているのに、ご飯を前にするとまるで子犬のようなはしゃぎ方を見せてくれます。新しくやって来た「ダメ犬」こと子犬の可愛らしさに射貫かれる人も多いはず。
自然破壊、先住民との関係など考えさせられる部分も多い映画ですが、見終えたときの満足感は折り紙付きの名作です。

クヌート(2008年/ドイツ)

ベルリンの動物園で生まれたホッキョクグマ「クヌート」の成長を追った映画です。ふかふかのぬいぐるみのような赤ちゃんホッキョクグマの愛らしさが本当にたまりません。
クヌートは生後数日で母グマに育児放棄され、動物園のスタッフ・トーマスに人工哺育で育てられることに。映画ではトーマスの努力とクヌートの成長過程を見守りながら、クヌートが成熟し、ほかの動物や人間との関係を築く姿を描きます。

一方、カメラは北極で生きる野生のホッキョクグマ母子の姿も追っていました。野生のホッキョクグマは年々数が減り、生き抜くことが以前よりも大変になっていると言われていますが、彼らはどのような生活を送っているのでしょうか。
野生のホッキョクグマのパートでは、クヌートが暮らす動物園とは違う過酷な環境や、地球温暖化による悪影響も描かれます。ドキュメンタリーだからこそ描かれた厳しい生活に感情を揺さぶられる観客も多いでしょう。
クヌートとトーマスの種族を超えた愛に癒される一方、環境への関心を持ちたくなる優れた映画です。

ドキュメンタリーならではの感動と楽しみを実感

ドキュメンタリーならではの感動と楽しみを実感
動物を題材にした映画はたくさんありますが、ドキュメンタリーには事実を追うからこそのリアリティや感動、発見、楽しみがあります。動物たちの真実の愛らしさが描かれていることも、動物好きにはたまりません。
お気に入りの動物や気になる動物のドキュメンタリー映画があれば、ぜひ観賞してみてはいかがでしょうか。

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