インコを健康に長生きさせるポイントとは? 平均寿命や飼育時の体調管理について

インコは慣れてくると、飼い主の手に乗ってくれることもあるとても愛嬌があって可愛らしい鳥です。
ただ、インコは約330種類と数が多いため、実際に飼うとなるとどの種類を選ぶか悩むところです。
インコは種類によって寿命も大きく異なり、平均寿命が10年程度の種類もあれば、50年以上という種類もあります。

そこで今回は、飼育に向いているインコの種類や平均寿命、長生きさせる飼い方のポイントについてご紹介します。
これからインコを飼おうか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

種類によって異なるインコの平均寿命や個性

まずはインコの種類ごとの平均寿命を知ることで、どの種類を飼うか決める参考の一つになります。
「なるべく長生きしてくれるインコが欲しい」、「寿命が長すぎるインコはちょっと困る」など、人によって背景は様々です。

また、インコの年齢に相当する人間の年齢も気にする必要があります。
飼い始めて数年経ったときに、そのインコが人間でいうと何歳なのかが分かれば、接し方を考えることができますね。

ここでは、インコの平均寿命を種類別にまとめてみました。

インコの種類と平均寿命

・セキセイインコ:7年~8年
・ボタンインコ:7~10年
・オカメインコ:15年~20年
・キボウシインコ:40~50年

ペットショップでよく見かけるセキセイインコやボタンインコに比べると、キボウシインコなどは平均寿命が40年、中には50年近く生きることもあるので、インコの種類によってはずっと世話ができるかをよく考える必要があります。

インコの人間換算年齢

最もポピュラーなセキセイインコを人間の年齢に換算すると以下の通りです。

・セキセイインコ誕生~2歳:人間の1歳~20歳
・2歳~5歳:人間の20歳~40歳
・5歳~8歳:人間の40歳~60歳
・8歳~11歳:人間の60歳~80歳

このようにセキセイインコの成長はとても早いため、一日一日を大切にしたいものです。

インコにはそれぞれ個性がある

人間にも個性があるように、インコも種類によって様々な性格があります。
人気の高い3種類のインコの一般的な性格を表すと、下記の通りです。

・セキセイインコ:陽気な性格、口数が多い
・オカメインコ:繊細で神経質な性格
・コザクラインコ:甘えたがり

飼育する前に、どの性格のインコが自分と相性が良いのか確認し、家族に迎えてあげてください。

インコを長生きさせるポイントと注意点

インコはペットの中では比較的長寿の動物ですが、適切な世話をしないと長生きするどころか早死にすることもあります。
インコに限らず、ペットを飼うのであればきちんと責任を持って育てなければなりません。

そのために気をつけたいポイントとしては下記の6点が挙げられます。

1.体重とフンで体調を確認する

インコの体調は、体重とフンで確認することができます。
例えば、体重が急に増えたら腫瘍や腹水、急に減ったら感染症など病気の可能性があります。
また、メスの体重が急に増えた場合は、卵を抱えている可能性があります。

体重でインコの体調を確認するには、毎日朝一番の飲食前に体重を測定し、気にかけましょう。
朝夕で体重が変わるため、毎朝というのがポイントです。
健康な状態から10%以上変化している場合は何かしらの異常がある可能性も。

また、目に見えるサインとしては、フンがあります。
インコのフンは餌によって多少異なりますが、基本的には深い緑色で固形です。軟便や異なる色のフン、水っぽいフンが見られたら、病気を疑って下さい。
フンに異常があるかどうかは判断をしやすいので、少しでも気になったら病院へ行きましょう。

2.睡眠時間を整える

通常、インコの睡眠時間は夕方から朝にかけてで、人間よりも少し長めです。
19時から7時くらいまでは寝かせてあげられるように、ゲージに黒い布を被せるなどして調整してあげて下さい。

3.決まったサイクルで日光浴をさせる

インコには週に3〜4回、10分程度の日光浴をさせることが大切です。
日光浴をすることでビタミンDが生成され、カルシウムの吸収を効率よく行うことができるからです。
特にカルシウムは骨の形成に不可欠で、不足するとインコの成長が遅くなったり、骨が折れたりする原因になります。

日光浴のポイントは、日光が当たる場所と当たらない場所を作ることです。
直射日光を避け、常に日光に当てるのはやめ、暑くなりすぎないように日よけになるようなものを用意して下さい。
また、ケージごと外に出す場合は、猫などの外敵に注意しましょう。

4.姿勢に気をつける

インコは日頃から羽を膨らませていることが多いのでわかりにくいかもしれませんが、寒い時や眠い時、病気の時にも羽を膨らませることがあります。
そんな時は部屋を暖めて様子を見たり、体重を測ったりして体調を確認すると良いでしょう。
尻尾が垂れ、身体が「くの字」に曲がっている場合は太り過ぎている可能性が高いです。

5.過ごし方に注意する

インコが床で過ごすことが増えた場合は老化や肥満、部屋が寒くないのに羽が膨らんでいる場合は、体温調節が上手くできなくなっていることが考えられます。
また、羽がいつもより垂れていたり、左右対称でなかったり、クチバシの色が変わったりしている場合は、病気の可能性もあります。

犬や猫の場合は、毛並みや動きなどで老化や病気がわかりやすいですが、インコの場合は外敵から身を守るために老化や病気を悟られないようにする習性があるため、わかりづらいです。
常にインコの姿勢や姿に気を配り、いつもと違うことに気づいたら、病院に連れて行ってあげましょう。

6.過度な発情を避ける

インコの過度な発情は生殖器の病気を引き起こし、寿命を縮める原因になるため発情している時は抑える必要があります。
発情期には、オスは嘔吐したりお尻を振ったり、こすったりする傾向が見られます。メスは攻撃的になり、嘔吐したり無精卵を産んだりすることがあります。
メスは卵を産むと身体に負荷が加わるだけでなく、時には詰まってしまうこともあり、最悪の場合死に至るので特に注意が必要です。

発情を防ぐためには、室温を低く保ち日照時間を短くするなどの対策をとりましょう。
また、飼い主との過度なふれあいによっても発情することがあるため、撫ですぎには注意しましょう。

インコがかかりやすい病気と対処法

インコはきちんと手入れをしないと病気になってしまうことがあります。
なかでもメガバクテリア症は、鳥の胃の中に生息する細菌が原因で起こる病気で食欲不振や嘔吐を引き起こし、進行すると死に至ることもあります。
インコにストレスを与えないこと、栄養のバランスを保つことが大切です。

そしてビタミンDが不足していると、ビタミンD欠乏症になり、骨折や骨粗しょう症、骨軟化症などの原因にもなり得ます。
ビタミンDの生成には日光浴が重要ですので、きちんと日光浴をさせてあげましょう。

なお、何らかの病気になった時のためにペット保険もありますので、加入しておくと医療費の一部が補償されることがあります。
大切なインコのために、念のため保険への加入を検討するのも良いでしょう。

インコが長生きできる環境を整えよう

インコが長生きできる環境を整えよう
インコはとても可愛く、飼い主にもよく懐くので一緒にいると楽しいペットです。
インコに限った話ではありませんが、健康管理をしっかり心がけることがペットの長生きにもつながりますので、日頃からよく観察しましょう。
体調の変化は飼い主にしかわからないことも多いので、少しでも長いあいだインコと楽しく暮らせるように気を配るようにしてあげてくださいね。

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