古今東西、犬のしつけは大切なもの。犬の幸せのためにも、人間と上手に共存できるように適したしつけが必要です。
飼い主が完璧なしつけができればベターなのですが、環境や条件によってはなかなかうまくいかないかもしれません。
そんなときには外部にしつけを依頼してみるのも良い方法です。
どんなときにドッグトレーナーのような外部のしつけが必要か、愛犬の様子を見て判断してみましょう。
外部に愛犬のしつけを依頼するかどうか、そのタイミングの見極めはなかなか難しいものです。家族の誰かは「助けが必要だ」と思い、誰かは「家のしつけで充分」と思うかもしれません。
まずは愛犬の様子をチェックし、家族以外のしつけが必要かどうかを判断しましょう。以下のような行動が見られるのであれば、ドッグトレーナーをはじめとした外部の力を借りるタイミングだと考えられます。
人間と犬は主従関係が大切です。いくら可愛い愛犬とはいえ、飼い主が格下だという認識を与えるのは望ましくありません。
・名前を呼んでも来ない、指示を出しても反応しない
・身体を触らせない
・お腹を見せようとしない
・腹や背中に乗ってくる
・吠えたり、唸ったりして食事を要求する
愛犬にこのような行動はありませんか?どれも主従関係が逆転し、愛犬が飼い主よりも上の立場だと誤解しているときに見られる行動です。思い当たるふしがあるのなら改善が必要になるでしょう。
吠え癖や噛み癖は、ご近所や他家の飼い犬に迷惑をかけてしまう行動です。
ご家庭のしつけでどうしてもなおらないのであれば、外部に助けを求めるタイミングだと考えましょう。
散歩中、道路や走行中の車の前に突然飛び出そうとするような行動はありませんか?または、ほかの散歩中の犬に向かって攻撃的な行動を繰り返す場合も要注意です。
思わぬ事故に繋がったり、自分の身も危うくなってしまう行動を理解できていない可能性があります。引っ張り癖がある場合もこのケースが考えられますので、注意深く観察してみてください。
家族以外の力を借りたしつけが必要だと判断したら、信頼して愛犬を任せられる場所や人材を探しましょう。犬のしつけは複数の場所が手がけています。
個人のドッグトレーナーや動物病院、ペットショップでおこなわれているしつけの場です。料金は1回ごとに数千円から設定されていることが多く、比較的気軽に参加しやすい特徴があります。
中にはドッグトレーナーの自宅や教室に泊まり込み、集中的なしつけ教育を受けられることも。ただしこの場合は費用が高額になり、数十万円ほどかかるケースもあります。
保健所や動物愛護団体がしつけ教室を開いていることもあります。費用はかなりリーズナブルで、無料から数百円という費用設定も少なくありません。
ただ、定員が少なかったり、自治体によっては開催されていない場合もあるため、事前にお住まいの自治体に問い合わせが必要です。
警察犬訓練所では警察犬候補だけではなく、一般の犬も訓練を受けられます。費用は1ヶ月数万円ほど、期間は3ヶ月から半年と長期間におよぶため、任せる際には飼い主にも覚悟が必要かもしれません。
愛犬のしつけを任せられる場所は複数ありますが、探しやすく、かつ任せやすいのはドッグトレーナーではないでしょうか。
飼い主が「もうしつけられない」と諦めた愛犬でも、優秀なドッグトレーナーなら見事にしつけ直してくれます。
とはいえ、大切な愛犬のしつけを他人に任せるのは勇気がいるものです。ドッグトレーナーに依頼するメリットやデメリットを把握して決定しましょう。
ドッグトレーナーに依頼するメリットは多々あります。中には犬だけではなく、飼い主に感じられるメリットも。
犬がしつけを理解すること、問題行動をしなくなること…これらはドッグトレーナーに依頼する最大のメリットだといえるでしょう。
愛犬が飼い主との生活に適したルールを理解し、実践できるようになれば、安心して一緒に暮らせるようになりますね。
家でのしつけがうまくいかない原因のひとつに、飼い主が犬の扱い方を理解しきれていない場合があります。
ドッグトレーナーは任せられた犬のしつけをしながら、飼い主に犬の扱い方をアドバイスしてくれます。
飼い主がアドバイスを受け入れ、実践できるようになれば、ドッグトレーナーによる訓練期間が終わっても、愛犬は問題行動を起こさず、教えられたしつけを守ることができるでしょう。
ドッグトレーナーは個人対象だけではなく、複数人を対象にしたしつけ教室を開催していることも少なくありません。そのような教室に参加すれば、ほかの参加者と交流が深まり、犬友達が増えるでしょう。
愛犬について相談したり、愛犬同士を交流させたりと、飼い主にも愛犬にもプラスになるメリットがあります。
メリットに対し、デメリットはあるのでしょうか。ドッグトレーナーに依頼するデメリットとして、ドッグトレーナーとの相性や費用面で問題を感じるケースもあるようです。
飼い主・愛犬のどちらか、あるいは両方がドッグトレーナーのしつけ方針に合わず、効果を感じられない場合があります。性格的に相性が悪いこともあるようです。
こういったデメリットを回避するためには、事前に顔合わせをして会話の時間を取ったり、しつけ方針についてしっかり確認したりすると良いでしょう。
ドッグトレーナーのしつけ教室は1回数千円から利用できることが多いのですが、複数回になるとそれなりの高額になってしまいます。
愛犬のしつけができれば費用は気にしない!といえればいいのですが、なかなかそこまで断言しにくいものですよね。家計との折り合いを考えながら依頼先を探しましょう。
しつけ教室でドッグトレーナーが完璧なしつけをしても、まれに家族のいうことを聞かなくなってしまう犬がいます。ところが、そのような犬はドッグトレーナーの前ならしっかりとしつけの効果を発揮するのです。
これはドッグトレーナーと主従関係ができてしまい、犬がその関係しか受け入れられなくなってしまっている状態です。ドッグトレーナーに任せきりにするのではなく、飼い主もかかわるしつけを心がけて回避しましょう。
犬のしつけは大切です。愛犬と安全に、楽しく生活したいのであればなおさら重要視するべきでしょう。しつけに心を砕き、一生懸命対応しようとしている飼い主さんも多いはずです。
しかし、どうしても無理だと感じたのであれば、プロであるドッグトレーナーに依頼することも検討してみてください。問題行動を起こさないようになれば、愛犬も飼い主も安心して生活できるようになりますよ。